「春風ながさきより 2013」 (A Brisa da Primavera de Nagasaki 2013) 

展覧会パンフレット
展覧会パンフレット

会 期:201337日~328

会 場:ポルト大学美術学部ギャラリー

主 催:ポルト大学美術学部

協 賛:ポルトガル日本大使館

 

本展の概要:

 母体は、長崎大学で美術の教鞭をしていた井川惺亮氏(長崎大学名誉教授)が、その教室の学生らと「国際」、「地域」、「平和」をキーワードにしてアート(現代美術)の活動を開始しました。井川氏の定年退官後、その継続として研究室のOBらがRING ART(RING=丸くなる、輪になる、環にもなる、そして平和の和でもある。この由来は2009年にノベール化学賞受賞された長崎大学OBの下村脩博士のオワンクラゲの「輪」からである)を立ち上げ現在に至っています。

 発足は、2001年に長崎市が長崎ブリックホールを文化の拠点・発信とブリックのように文化を積み重ねていくようにとの理念で建造された時にさかのぼります。この施設に回廊ギャラリーが開設され、井川が長崎市文化振興美術展示運営委員として就任し、そのギャラリーで第1回展が開催されました。

 この展覧会のネーミングについて、「春風ながさきより」は、文字通り長崎から文化の発信を意味し、特に春風は、二通りの読みかがあります。1つは「シュンプウ」です。これは年の一番、最初に吹く神聖な風のことです。もうひとつに「ハルカゼ」であります。これは新緑の候に、南から北へ向かって吹くさわやかな季節風です。これら2つの風に乗せて、私たちのアートを長崎から北東に向けて発信させて行こうという思いからネーミングに至りました。

 もう1つ忘れてはならいことは、長崎には江戸時代の鎖国となり、唯一世界の窓であった「出島」があります。長崎においてこの出島精神を現在に復活させ、世界との交流を深めて行こうとの思いが「RING ART」に引き継がれています。なお、この出島は当時、最初にポルトガル人の居留地でした。現在はポルト市と長崎市は姉妹都市であり、また両国友好150周年の記念の年、2010年にポルト大学と長崎大学は国際学術交流協定を締結しました。

 

本展を開催するにあたって:

 「春風ながさきより2013」は、韓国の慶北大学校、昌原大学校、日本の長崎大学、そしてポルト大学美術学部のアーティストたちの作品が集う展覧会プロジェクトです。

 現在、フランシスコ・ラランジョ教授(美術学部長)の指導の下、ユニークかつ多くを学べ、国際的視野を広げるチャンスとなるであろう本展覧会プロジェクトを、ポルト大学美術学部にて開催するべく企画されました。本展覧会が、今後の国際交流のあり方の道しるべとなることでしょう。

 「春風ながさきより2013」に参加する人々は、制作過程を見ることによって学び、研究意欲を高めること、そして本展で得られるつながりを元に、今後の更なる文化交流の発展に努めることを念頭におき、参加していただきたいと思います。本展覧会では、ポルト大学美術学部の講師や学生たちも交え、様々なバックグラウンドを持ったアーティストたちが集結します。デモンストレーション、特別講演、ワークショップ、そして作成予定のカタログは、本展覧会の意義、プロセス、様々なバックグラウンドへの関心やそれら独自の技法を学ぶ手助けとなるでしょう。また、当美術学部にとっても、実り多いプログラムとなることでしょう。

 

<プログラム> 

201337日~328日:ポルト大学美術学部にて展覧会 

                371430分~1530朴南姫先生(慶北大学校教授)特別講演会

                3716時~:オープニング

                3717時~19時:姜パレム(昌原大学校教授)ワークショップ

                3810時~12時半:井川惺亮長崎大学名誉教授ワークショップ

 

「春風長崎より2013」は、1) 展覧会 2) 特別講演 3) ワークショップ 4) 視察、の4つの部門で構成されます。これは、展覧会を本プロジェクトの核とし、並行して招待作家によるワークショップ・特別講演を実施することで、作品やアーティストについての理解を深めること、新しいアイディア・技術を学ぶことを目的としています。

 

1) 展覧会 

本展覧会に出展するアーティストは、本展覧会に関わる団体の中から選出されました。今回出展する作品の多くは、本展覧会のために制作されたものです。また、招待作家として長崎・韓国よりポルトまで出向かれ、現場にてインスタレーションをされるアーティストたちもいます。

出品者一覧

長崎RING ART

井川惺亮長崎大学名誉教授野坂知布(RING ART代表)岩永晃典佐藤千代子・中田寛昭・前田真希・松尾美希・廣岩裕香

 

韓国

朴南姫(慶北大学校教授)姜パレム(昌原大学校教授)小栗栖まり子井ノ上理恵・申京愛

 

ポルトガル

フランシスコ・ラランジョ(ポルト大学美術学部長)ドミンゲス・ロウレイロ(ポルト大学美術学部教員)ファティマ・サントス(ポルト大学美術学博士課程)ソフィア・トーレス(ポルト大学美術学部教員)マリアーナ・カルヴァーリョ(ポルト大学建築学博士課程)

 

<並行して行われるプログラム> 

2) 特別講演 

Beginning & Development of Korean Modern Art

講師:朴南姫(慶北大学校教授) 

場所:ポルト大学美術学部ミュージアム

 

3)ワークショップ 

ワークショップ 1

「折り紙」によるアート 

講師井川惺亮長崎大学名誉教授

コーディネーター:ドミンゴス・ロウレイロ

場所:ポルト大学美術学部Sala Universia教室

目標:日本の古典的な遊びや祈願することや仕草として「折り紙」が育ってきた。この「折り紙」と現代美術を結びつけ、新たなアートの旅の体験をしよう!

 

ワークショップ 2

水と墨を利用した東洋・西洋の紙の比較分析

講師:姜パレム(昌原大学校教授)

コーディネーター:ソフィア・トーレス

場所:ポルト大学美術学部Sala Universia教室

概要:

東洋の紙(韓国の紙:韓紙)と西洋の紙の特性を、水や墨に対する反応の違いによって比較分析する。参加者はそれぞれの紙の特殊性を、体験しながら理解すると同時に、作品として完成させる。この作品を他の参加者と一緒に発表、観賞することで、紙の表現の多様性や、個人の表現の違いも理解することができる。紙を通した文化的交流を目的としたワークショップである。

 

 

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