「RING ART」は長崎大学井川研究室OB有志が中心となり、井川惺亮氏の大学退官を機に、2009年に発足した現代アートのグループです。井川研究室では1980年代半ばから地元長崎を拠点に国際的な活動を続け、アートによって地域文化の活性を目指してきました。長崎を中心に現代アートの展覧会やワークショップなど、〈子ども教育〉〈国際交流〉〈平和活動〉をキーワードに取り組んでいます。中でも〈国際交流〉では、20年以上前から交流を継続している韓国を中心に、中国とも交流を行っています。また長崎とゆかりの深いポルトガルとの交流も2年前から始まりました。「RING ART」は長崎という地域性を大切にしながら、アートを通じて人と人とのつながりの輪を広げていきます。
「RING ART」の名前の由来
RING=丸くなる、輪になる、環にもなる、そして平和の和でもあります。2009年にオワンクラゲの緑色蛋白質の研究でノベール化学賞受賞された長崎大学OBの下村脩博士に、その業績を讃え、長崎大学より初の名誉博士号が授与されました。その賞状と共に井川惺亮の作品「Penture」が添えられました。この作品は、下村博士のオワンクラゲの輪=RINGからヒント(モチーフ)にしたことから、下村博士にあやかりARTの前にRINGを添えたものです。 添えられた作品(写真・左)は、書籍「地に根をはった美術」(2009・RING ART実行委員会)の表紙絵になっています。この作品は4点描かれたうちの1点です。 残りの3点は、長崎大学薬学部の「下村脩名誉博士顕彰記念館」に展示されています。